イルカと台風

太平洋高気圧の緩急で、迷走中の台風6号。東寄りだった進路が西寄りに変わってきて、今日時点の予報では、週半ば頃に熊本・天草諸島を直撃する可能性も出てきたようです。

漁師さんたちと話をしていると、漁場や漁具の管理など、台風被害に対する憂いや備えが聞こえてくる一方で、「台風もときどきは来ないと困る」という話を聞くことも多々あります。その内容をざっくりいうと、「海の中をかき混ぜることで海底の泥や砂が舞い上がり、下に溜まった栄養分が海面近くにあがってくる。それによって植物プランクトンが活性・増殖し、植物プランクトンを餌にしている動物プランクトンが増え、動物プランクトンを食べる魚が増えれば、漁獲も上がる」というニュアンス。
台風により、海面の蒸発が盛んになったり、水温の異なる海面と海底付近の水が攪拌されることで、全体の海水温が下がるという作用もあるそうです。
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気象庁の解説サイト「台風による水温低下」はこちら
https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/data/db/kaikyo/knowledge/taifuu_suionteika.html

雲仙天草国立公園の保護区域も多く、ありのままの自然の魅力にふれられる天草諸島。漁師と共生するイルカの存在も魅力のひとつです。自然とちかいからこそ、都市部の暮らしで忘れがちな自然への感謝と畏怖を思えることもこの地の魅力。だからこそ、日々、お客様の安全第一に無理のない航行で、自然と親しむ機会をつくってくれるイルカウォッチング事業者の皆さんにも感謝でいっぱいです。

ということで。各社のサイトやSNS等を見てみると、現時点でも8/7〜9にかけては時間帯運休や1日運休のお知らせをなさっているところもあるよう。(航行ルートや船のスペックなども影響するので、事業者さんごとに判断は異なります)。今週、天草のイルカウォッチングをご検討の方は、ご利用予定の各社へ事前に運航状況をご確認いただくことをおすすめします。

また、天草五橋は橋の高さや形状等により、風の影響を受けやすいものも。台風前後の風速次第では、通行止めになる橋もあるので、旅程に応じて最新の予報や交通情報をご確認ください。

天草地域の道路規制情報
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https://www.pref.kumamoto.jp/site/amakusa/150204.html

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