天草陶磁器でオリーブ鯛茶漬け

ちょっぴり小腹が空いたな…というときにおすすめのお店を発見!

「﨑津諏訪神社」のすぐ下、﨑津集落案内所と「AMAKUSANTA」の間にひっそりと現れるのは、本渡の銀天街アーケードに店を構える和食処「創作和食 彩庵(さいあん)」の週末限定出張店舗。切り盛りするのは、同店店主の田中伸二さんです。

店主の田中伸二さん。大阪の高級寿司店やそば店、京都の和食処などで修業を重ね、ホテルで腕をふるっていた頃には皇族の方に料理を提供したこともあるそう

天草飲みの〆にも人気の「オリーブ鯛茶漬け」がまさか﨑津で!?と驚きつつも、早速オーダーしてみました。
“育てる漁業”も盛んな天草で主力の養殖魚のひとつでもある、「AMAKUSA」ブランドの真鯛を使った一品。甘めの醤油ダレにつけ込んだいわゆる“鯛茶漬け”とは違い、大江の「天草塩の会」の天然塩とオリーブオイルで漬け込んだものを、出汁で炊いたごはんにトッピング。ちょっと変わり種の出汁漬けタイプです。

本渡のお店のカウンターで見る料理の細やかさにうなったのですが、その手仕事はココでも健在

鯛のうまみと、薫る出汁

もろみとワサビを載せたら、特製のカツオ昆布出汁をたっぷりかけて出来上がり。田中さんいわく、オリーブオイルに漬け込むことで、フワッとした鯛の食感が生まれるのだとか。鯛の身が口の中でホロッとほどけていくごとに、豊かなうまみがひろがります。塩とお出汁の相性がこんなにもいいなんて、ちょっと驚き。

熱々のお出汁と、冷たいお出汁、お好みで選べるのもうれしい

窯元めぐりの参考にも!?

熱々のお出汁と、冷たいお出汁の2種から選べるので、暑い日にもサラサラッといただけるのもうれしいですね。この日の小鉢は、地元で獲れた小アジとズッキーニの南蛮漬けと、なすの揚げ浸し。そして、お気づきでしょうか?器。そう、すべて天草でつくられている陶磁器が用いられているのです。実は田中さん、本渡でお店を構えるに当たって、天草の各窯元に相談し、オリジナルの天草陶磁器を作ってもらうところから始めたというこだわりの持ち主。﨑津の出張店舗にまで天草陶磁器を持ち込むあたり、お客様を天草らしいもてなしで出迎えたいという思いがうかがえます。

ちなみにこの日使われていたお茶碗と白い小鉢は、五和町「息峠窯」の岡部さんにオーダーしたもの。手前の海鼠釉の小鉢は本渡の「水の平焼」の岡部さん。お茶が入っているそば猪口は、﨑津からも車で15分ほどのところにある高浜地区の「天草創磁 久窯」の江浦さんの作品だそう。﨑津集落の帰り道は、ここで出会った器の窯元へ足を伸ばしてみるのもいいですね。お隣の﨑津案内所や、﨑津集落ガイダンスセンターには、天草陶磁器の窯元を紹介した冊子なども置かれていますので、是非のぞいてみてください。


ちなみに、こちらのオリーブ鯛茶漬け。ギフトタイプもあります。冷凍で発送もできるのでここから直接先様へお届けしたり、﨑津集落散策のお土産が欲しいけど生ものはちょっとねという方も、送ってしまえば手ぶらでOK!この先どんなに荷物が増えても安心ですね(笑)。

なお、こちらの出張店舗は、土日祝日のお昼限定の営業ですが、本渡の銀天街アーケードにある「創作和食 彩庵 」では毎夜、旬の創作和食やお酒も味わえます。本渡に素泊まり(または一泊朝食付に)して本店で一杯というのもおすすめです。

【﨑津の出張店舗】
所/天草市河浦町﨑津515(AMAKUSANTA隣)
TEL/0969-66-9994
営/土・日曜、祝日の11:00〜14:00頃まで
休/月〜金曜

【創作和食 彩庵】
所/天草市中央新町8−4
TEL/0969-66-9994
営/18:00〜22:00
休/水曜、日曜、祝日