廃校トーク(備忘録)

天草下島の西海岸側にのびる「R389」。リアス式海岸の断崖絶壁や
陶磁器素材として白さと強さを叶える天草陶石、恐竜化石も出土した
岩場や、なぞの多い非火山性の温泉、椿の群生地やキリスト教文化、
海や山のおいしい産物などなど、天草のなかでもたくさんの宝が、
このルート沿いに点在しています。

このルートやひとやもの、取り組みをつないでみたら。辿って歩く
旅の提案ができたら。面白いことが広がるんじゃないか?そんなちい
さな思いつきから過日、「廃校トーク」と題した座談会を催しました。
会場としてお借りしたのは「ブルーアイランド天草」という名の宿泊
施設として使われている、旧大江中学校。

かつての教室には畳が敷かれ、宿泊室として。家庭科室は調理室に。
かつての理科室(たぶん)は、食堂や会議室として。技術室はなんと
男女それぞれの大浴場に変身し、グループや団体などで活用しやすい
つくりになっています(個人もOK、数家族で集まっても楽しそう!)。


この日の「廃校トーク」は、午前中に行われた今富のフットパスと
午後の大江のみち探しの流れで行ったこともあり、大江、高浜、下田、
河浦、苓北、本渡、さらに有明や湯島(!)と予想していた以上に
幅広い顔ぶれに。



熊大田中尚人准教授のファシリテートのもと、全員に自己紹介を
していただき、それぞれが思う課題と、西海岸魅力化のために取り
組みたいことなどを共有していただきました。



わかっているつもりのこと、知らなかったこと、取り戻したい
原風景のようなもの。外からの視点で気づかされること。中の
人だからこそ、切実に思うこと。ほんの1時間半ではありました
が、とにかくいろんな声がいっぱいで。ホワイトボードは一度消
してもまた、表も裏も意見でいっぱいに!

本当はもっと深くお話を聞いてみたいと思ったのですが、それはま
た個別にあらためて。だって会の終盤になったら、隣の部屋から
なんともおいしそうな香りが漂ってきたのですもの!調理室をのぞ
いてみると、天草のちゃんぽん名人としても知られるブルーガーデン
の永田さんと、ブルーアイランドの副会長でもある漁師の丸木さんが
一足早く食事の準備をしてくれていました。

ということで、会議室はあっという間に食堂に。残れる人は残って
いただき、各自で持ち寄ったものを囲んでの交流会となったわけで
すが。皿うどんにしし鍋(特製ゆずごしょうつき)、ネギとワカメを
自家製梅ぬたであえたもの、南蛮漬け、高浜レンコンのきんぴら、
島カボチャのサラダ、干物、湯島大根、ビタミン大根、特製塩辛、
ロザリオポークのベーコンなどなど、なんとも贅沢な夕食になりました。

 
 

個別の意見を集約して分析することも必要なのかもしれませんが
一方で、つながってひとつずつ動いていくことのほうが今は必要
な気がしています。さてここからどう動くのか。ということで、
実は今週、この輪の中にいる方々と分科会的にひとつの模索を始
めたところ。動き始めたらいろんなことが浮かび上がってくるの
で、私たちだけでできないことは、輪の外にいらっしゃる方々に
も相談しながら、形にしてみようと思います。

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最後に。ご参加いただきました皆様、見守ってくださった皆様、
場所のご提供をくださった皆様、本当にありがとうございました。
これからが本番です。引き続き、どうぞ宜しくお願いいたします。

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