ふるさとデザインアカデミーichi

デザインプロデュースプログラムに突入

今年はチャレンジが満載の年。そのひとつが「ふるさと
デザインアカデミー ichi」です。ふるさとデザインアカ
デミーとは、地域経済の活性化や地域課題の解決につな
げる施策として経済産業省が行う取り組みのひとつ。国
内外で多くの実績を上げる企業とのパートナーシップに
より、驚くほど充実のカリキュラムが組まれています。

今年の8月に天草で行われた基礎研修&実践研修に参加
させていただき、半年に及ぶデザインプロデュースプロ
グラムに突入した今月。そのキックオフとして行われた
2日間の全国研修には、北海道、仙台、東京、京都、広
島、下関、島原、天草、宮崎、種子島、沖縄など、全国
各地から約50人ほどの研修生が大集結。グループワーク
や、市場化へ向けた模擬商談会、知財に関するワークシ
ョップなど、もりだくさんの2日間となりました。

 

研修生の顔ぶれは、伝統工芸の作家さんやお店の経営者、
クリエイター、福祉事業者、行政、学生などさまざま。そ
れぞれに事業者や支援者として活動している皆さんばかり
で、グループワークの最中も休憩時間も、刺激をいただく
ことがいっぱい!沖縄と北海道の人が一緒に発表の場に立
つなんて、こういう試みだからこその光景もありました。

なかでもひときわ輝いていたのが、愛媛の宇和島水産高
校の生徒と先生の存在です。フィッシュガールとして各
地でマグロの解体ショーなども行っているだけに、その
プレゼンは堂々たるもの。飾らない自分たちの言葉で話
す様子がとにかく眩しかったのです。

いち支援者としても、いち母親としても、娘と大して年
端も変わらぬ女の子たちが目を輝かせ、宇和島の課題や
未来、日本の未来を語る様子に心が動かされました。

roomsへの出展&視察研修

また、評価研修として場を設けていただいた「rooms」
の出展も大きな刺激に。300以上のブランドが集うだけ
でなく2万人以上の来場者を誇るクリエイティブの祭典
と呼ばれる展示会です。

 

その一角に本プロジェクトの専用ブースが設けられ、実
際に出展してみるいう、なんとも贅沢すぎる挑戦。本来
ならば、この場へ出展するまでにかなり厳しい審査があ
るとも聞きます。それだけでもこの場の希少性が伝わっ
てドキドキ。本ブースには、各地の研修生による取り組
みがずらりと並んでいたわけですが、実はこの場にこの
タイミングで出展するのにふさわしいものが見当たらず。

越境コラボとなりましたが、趣旨を理解し、表現してくださる方
として、本プロジェクトでご縁をいただいた「シムアットデザイ
ンラボ」の嶋立さんにお力添えをいただき、天草における今後の
展開のタネとなるストーリーカードを制作しました。

時間のないなか、風合いも大切にしてつくってくださっ
た嶋立さんには感謝の言葉しかありません。全体の展示
のトーンと照らし合わせると、かなり静かめの展示品で
はあったけれど、現段階でシマノタネとして表現したい
天草はこれでよかったように思います。自分のなかで、
コンセプトのようなものを整理することもでき、ありが
たい機会となりました。何事もまずやってみるって大事!

実際にバイヤーとして仕事を続けている方とともに、さ
まざまなブースを巡り、その視点を共有いただけたこと
も私としては、大きな収穫です。

「商品+魅せかた」の重要性はもとより自身の現状や、
地域の素材の現状などと照らし合わせながら考えること
がたくさん。もちろん、地域のことをやっていく上では、
この場がすべてではありませんが、「売る」という視点
は地域の持続性にも関わるものでもあるので、大きなヒ
ントをいただきました。

ワークショップや展示会での経験もさることながら、全
国50組の選抜メンバーの皆さんとのご縁が何よりの財産。
皆さんの日頃のお取り組みにも学ばせていただきながら、
できることの幅を広げていければと考えています。

すべては
子どもたちにつなぎたい未来のために。