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東シナ海を見渡す西平集落の営み
天草諸島の秘境のひとつ、西平集落。東シナ海を見下ろす石積みの段々畑と広葉樹のしげる森では、昔ながらの営みがしずかに紡がれています。
その一角にあるのが「日本の夕陽百選」にも選ばれた「西平椿公園」。約2万本のヤブツバキが自生し、約150種類の世界の椿の園や「ラピュタの木」として話題になったアコウの樹、九州西岸の島や半島を見渡す景勝地です。
この広大な敷地を30年以上にわたり、清々しい状態で保っているのが「西平カメリアクラブ」の皆さんです。急斜面に広がる椿の木立には、真夏でも汗だくになりながら草刈りや清掃作業をつづけるクラブの皆さんの姿があります。「椿公園のすぐ下にはたくさんの魚と、漁師や私たちの営みを支える海がある。だけん、どがん大変でも農薬や化学肥料を使うことはしちゃならんって思うとよ」とは同クラブの会長 白迫さんの言葉です。
集落をつなぐ、椿しごと
秋から冬は、「椿しごと」の季節です。椿の実を木によじ登って摘み取るのは身軽な男衆の仕事。「かたしの実」とも呼ばれる固い実を道具でこじ開け、ひとつひとつ種を取り出すのは、手先の器用な女性たちの仕事です。
「昔は椿の実を拾って、搾った油をまちに売りに行っちゃ、正月の足しにしよった」「毎年この時期は、家族で夜なべ。シュロの皮なんかで道具をつくっちゃ、わが家で搾りよったねー」「私もこないだまで、木にのぼって摘みよった」と楽しそうに話す皆さんはいずれも、70〜90代。
「炊き込みごはんをつくるときに、椿の油をちょっとたらすとおいしかとよ」「天ぷらもカラッと揚がるけん、試してみんね」などなど、話題がつきません。どうやら「椿しごと」は集落の元気の源でもあるようです。
取り出した種は風通しのいい場所で数日間、天日干しをし、唐箕(とうみ)と呼ばれる昔ながらの木製農機具で質量の軽いものを取り除きます。さらに、虫食いや変色した種などをハンドピックで除去するなど、より質の良い油のとれる種だけを選別しています。
溶剤不使用。昔ながらの圧搾法
こうして選りすぐった種を搾油する際に用いているのが、圧搾法と呼ばれる昔ながらの技法です。椿の種を蒸し揚げ、圧力をかけて粉砕し、油を搾ります。溶剤を使わないこの手法を用いることで、椿の実の風味や香り、味わいをしっかりと感じられる椿油が生まれます。
油かすにも油分は残りますが、これを溶剤で抽出することはせず、用いるのはあくまでも一番搾りの油だけ。これを濾過してしっかり寝かせ、不純物のない上澄みだけを取り出したのが、「自然派エキストラバージンカメリアオイル」です。
てまひまがかかる割に、原料全体からとれる油の量は、溶剤を用いた抽出法と比べると少なくなります。それでも昔ながらの圧搾法を続けているのは、自然に負荷をかけず、本来の素材の魅力を味わう椿油づくりを続けたいから。こうして生まれる椿油は、地元で天ぷらや炊き込みごはん、魚介や野菜のソテーなど、普段使いの食用油として用いられています。
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