「てれビタevery.」のお礼

「シマノタネ」の「伝える問屋」の動きを、「てれビタevery.」の番組内で取り上げていただけることになりました。伝える側の私が、まさか伝えていただく側になるなんて!とやや恐縮してしまう部分もあったのですが、販売機会をいただいた売り場や、生産者のリアルにふれていただく貴重な機会でもあると考え、ありがたくお受けした次第です。

各地のつくりての皆様、販売機会をくださった店舗様
撮影にあたり協力してくださった方々
真摯に向き合ってくださった撮影・制作スタッフの皆さま
そして、ご覧いただいた皆様

本当にありがとうございます。


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【昨年の台風被害にあたり、川端さんのご支援をくださった方へ】

「川端水産」の川端さんは今回の撮影の相談をした際、「撮影に協力するのはいいけれど、本音を言うと、クラウドファンディングで支援いただいた方に申し訳ない気持ちもあるんです」とおっしゃいました。よくよく聞けば、返礼品の「さばきずみ魚のおまかせセット」「鮮魚毎月セット」などで、まだ返礼品の発送が済んでいない分があるとのことで。「獲れた魚をなんでも送ればいいというわけではなくて、やっぱり納得のいく質の魚をお届けしたい。たとえいい魚が獲れても、さばき済みだと、丁寧にさばける量も限られているから・・・。テレビにうつったら、そうした方々に嫌な思いをさせてしまうんじゃないかと心配で」と川端さんは言いました。

それでも今回、川端さんにご協力をいただいたのは、ご支援くださった方々のなかには川端さんの「いま」を気にかけてくださっている人もいらっしゃるのではないかと思ったからです。本来なら、川端さんの営む中型定置網漁は8月末までの漁期なのですが、今年は例年になく7月後半から台風や豪雨が相次ぐこともあり、1ヶ月近く早めに終了したそう。そんな近況も含め、製造に取り組む川端さんの姿を見ていただくことで、伝わるものがあるのではないかと思いました。

ですのでもしも、ご覧いただいた方のなかで「うちにはまだ返礼品が届いていないけど」とご不快に思われた方がいらしたとしたら、大変申し訳ありません。川端さんは今も、しっかりとその感謝を抱いておられます。また次の漁期にはいったら、必ず質の良い天草灘の魚をお手元にお届けいたしますので、どうか今しばらくお待ちいただけたらと思います。



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ちいさな形とはいえ、流通や販売という立場に立ってみて気づいたのは、商品がそこに並んでいるということのすごさでした。流通のプロの皆さんにとっては当たり前のことかもしれませんが、欠品させないって、本当に大変なことなんですね。5月の販売スタート直後にちょうど「まん延防止法重点措置」が出され、お客様の動向が全く予想できないなかでの販売。在庫をたくさん抱えることもできないので、取引先様のご理解をいただきながら少しずつ仕入れをし、売れ行きをみながら追加の発注をさせていただいています。

台風や豪雨など、県内各地でハラハラすることの多いこの夏。天草や水俣・芦北、人吉球磨などの産地に強烈な雨雲がかかるたび、現地の状況が気になります。商品お預かりの際の立ち話でも、気候変動の深刻さを感じます。10日間予報や雨雲レーダーとにらめっこしながら、商品の相談をしていますが、どうしても納品のタイミングがずれることもありました。そこで思い出したのが、熊本地震の直後、数日で市場が機能を再開し、近所の八百屋に野菜が並んだときの感動でした。阿蘇や益城、熊本などいくつもの地域が被災するなかでも、です。作り続けることのできる産地がすぐそばにいくつもあって、食べ物を届けてくださる方がいること。お店を開けてくれた人がいたこと。あの復興は本当にすごいことだったのだと、あらためて実感しました。

そんな感謝を自分なりに忘れないようにと続けているのが、熊本県産食材だけでつくる「オール熊本べんとう」でした。今回の「伝える問屋」は、私のなかで、その延長線上にあるもの。気候が変わり、市場が変わり、いろんなことが読めないなかでも作り続ける人がいてくれる。そのことへの感謝を忘れず、私なりに伝える活動を続けていけたらと思っています。


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