SORACOLOR@湯島

県内各地の“いま”を、空からの映像とともにお届けする
RKKのミニ番組「SORACOLOR -ソラカラ-」。

シマノタネでは、構成と脚本を担当させていただいています。
天草ネタとしては「﨑津・今富・大江」「牛深」「天草キリシタン」につづく
4本目となるシーズン23のテーマは「湯島」。

「九州空撮隊」の皆さんと撮影でお邪魔したのは、先月末のことでした。
海が時化やすい時期でしたがこの日は波も穏やかで、しかも驚くほどの快晴!

朝刊とともに上陸!

江樋戸港発の第1便でたどりついた湯島漁港は、早くも旬の盛り〜名残に
差し掛かろうとしている湯島大根の出荷に大忙し。さきほどまで朝刊が置
かれていた船首は、あっという間に大根でいっぱいです。

道の駅「さんぱーる」を経由して、熊本市内の百貨店などにも届けられるそう

港に降り立つと目に飛び込んでくる、ねこの家々。
のんびりと日向ぼっこしている・・と思いきや、
もてなし上手な猫たちはおもむろに立ち上がり、次々と集まってきます。

こんな姿を見たら、仕事を忘れてしまいそうですね。

かわいい猫たちに後ろ髪を引かれつつ、島の頂上に広がる畑へ。頂上へ向
かう道はいくつかありますが、この日は時間優先ということで、諏訪神社
を経由するルートをチョイス。

実はここ、なかなか傾斜が手強い道だったりもするのです。が、元気もり
もり農園の代表 森さん(写真中央)が荷物を運んでくれ、おかげで軽装
備で頂上にたどり着くことができました。

島唯一の平地が広がる山頂付近は、冬は湯島大根。秋には湯島甘藷を育
む畑が広がります。ミネラル豊富な土壌で育つ大根や芋は、甘さや食味
が、他のものとはまったく違う!ビニールハウスでは、かすみ草も栽培
されています。


こちらは、島の中腹から見た風景

頂上での撮影を終え、漁港に戻ると、定期船の到着を知らせる汽笛の音
が響いていました。人や荷物を迎えるためでしょうか。どこからともな
く、島民が集まってきます。

と思ったら。ん?

んんっ!?

一輪車に子どもが載っている(笑)

なるほど。帰りは荷物を載せて帰れるってことですね。三輪車やベビー
カーよりもたしかに機能的。こういうおおらかさも湯島の魅力のひとつ
かもしれませんね。

ところで、各所を撮影させていただくなかでも、もっとも感動したスポ
ット。それは、島の中腹にたたずむ学校でした。教室や図書室の窓から
外を眺めると、島原半島・雲仙普賢岳もくっきりと。

廊下を隔てて反対側は、大矢野島や野釜島、樋合島、高杢島などを一望。
こんな絶景を毎日眺めて学べるなんて、なんと贅沢なことでしょう。

ちなみに、全校児童6人の湯島小学校と全校生徒1人の湯島中学校。
2つの校舎は「く」の字に並び、教師も生徒も行き来できるつくりです。
図書室やパソコン室、グラウンドなども共有しています。

校舎が「く」の字型に並ぶ、湯島小中学校

 

行事予定には「大根の収穫」という文字が

 

複式で行われる授業。なかには教師と児童がマンツーマンのクラスも

児童・生徒数が少ないこともあり、運動会などの学校行事は保護者はも
ちろん、たくさんの島民も集って行われるそう。すべての島民が見守っ
てくれる子育てって、心強いですね。そうした人のつながりや、日によ
ってくるくる変わる自然はきっと子どもたちに、都会では得難い学びを
与えてくれるはずです。

「元気もりもり農園」のもりたかひろさんや「乙姫屋」さん、「湯島小
学校、湯島中学校」の先生方や児童生徒の皆さんをはじめ、島の住民&
住猫たちにご協力いただいたおかげで、撮影クルーもほっこりする島じ
かんを満喫させていただきました。仕事しながら癒される現場って、や
っぱり天草ならでは!またお邪魔したいと思います。

湯島の皆様、九州空撮隊の皆様、本当にありがとうございました。

ちなみに「ソラカラ」湯島は、RKK熊本放送で2/16、3/2、3/9の全3回。
18:50〜の放送です。お時間の合う方はご覧ください。