天草の海と島を楽しむアクティビティのなかでも爽快感と手軽さで注目されているのが、シーカヤック。おだやかな松島の海辺をフィールドにしたツアーなら、世代や性別、経験を問わず、一年を通じて体験できます（※）。着衣のままでもOKなので、水着や泳ぎが苦手な人にもおすすめです。

※台風などの荒天時は中止の場合もあります。

 

海に惚れ込んで移住。熱血ガイドの松島ツアー

今回ご紹介するのは、天草・松島の半日ツアー。水上散歩へ誘ってくれるのは、unplugged（アンプラグド）のオーナーで、シーカヤックツアーガイドを務める船原英照さんです。

まるで身体の一部のようにカヤックを操り、自在に島を行き来する船原さんですが、実はもともと山育ち。天草の海に惚れ込み、家族で移住を決めた船原さんがならではの視点で伝える松島は、新鮮な驚きに満ちています。

海は安全第一ということで、まずは砂浜でパドリングのミニレッスンから。進行・停止・カーブなどひと通りの動作を覚えたら、いざ海原へ！パドルをひとかきするだけで、「ツツーッ」とすべるように進むカヤック。その爽快感といったらありません。限りなく水面に近い位置で航行するので、船とは違う海との一体感が味わえるのです。

雲仙天草国立公園。大小20の島々が浮かぶ海へ！

ところで、「天草･松島」は宮城県の松島や、長崎の九十九島と並ぶ“日本三大松島”のひとつ。雲仙天草国立公園にも指定されたこの一帯には、大小20の島々が浮かびます。

たくさんの島が波を遮ってくれるため、外海に比べるとおだやか。そのためツアー催行率が高く、初心者でも漕ぎやすいのもポイントです。天草の島々をつなぐ「天草五橋」の下をくぐったり、白い砂浜や松林、ダイナミックな地層がむき出しの無人島に上陸したり。

春〜秋のツアーなら、運が良ければ愛らしい手招きポーズで知られる希少種のカニ「ハクセンシオマネキ」に出会える可能性も!? 日によってさまざまな表情を感じられるのも､リピーターが多い理由でしょう。

幻のシェルアイランド。無人島ランチ付１日ツアーも

通称「シェルアイランド」はその名の通り、貝殻でできた島です。潮の満ち干きによって島の大きさも海の色も変化するこの島は、自然界の芸術作品といっても過言ではありません。

ゆとりのある天草旅なら、島と海の風情をたっぷり味わえる１日ツアーがおすすめです。船原さんお手製のトルティーヤサンドやハーブティなど、無人島で味わうランチも格別です！

この日、半日ツアーでの参加だった私たち。少しでも島の時間を満喫したくて、直前のイベント会場でみつけた「北垣水産」の「あまくさ焼き餅」を持参し、いただきました。龍ヶ岳のちりめんじゃことクルミの食感、黒糖のきいた味噌の甘みがあとひくうまさ。エネルギーもばっちりチャージできて、後半のパドリングにも気合いが入ります。

 

松島一帯には、カヤックでしか着岸できない島や入り江もあるので、どんなにオンシーズンでも、プライベートなビーチが見つかるはずです。それぞれの好奇心を満たしてくれる天草･松島のシーカヤックツアー。一度、体験しない手はありません。帰り道には是非とも、上天草温泉郷へ。大矢野や松島に点在する温泉は、どれも泉質が異なるので、湯巡りだって楽しめちゃいます。界隈には素敵すぎるカフェもあります。天草大王や新鮮魚介を味わうランチ＆ディナーなんてのもいいですね。船原さんおすすめの寄り道ポイントもきっと教えてくれるはず。天草づくしの1日、ご満喫ください！