宣教師がもたらした南蛮柿

1582年に長崎を出航し、ローマ法王に謁見、1590年に帰国した「天正遣欧少年使節団」。4人の少年は西欧の文化に触れ、活版印刷機など最新の技術や知識を持ち帰り、天草で印刷された本がベストセラーになったのは有名です。

実はこのとき、使節団に同行していた宣教師ディオゴ・デ・メスキータは、天草にもうひとつの南蛮文化をもたらしていました。それが、イチジクです。聖書にも登場し、不老長寿の木としても知られる果実。宣教師がもたらしたことから、天草では「イチジク=南蛮柿」と呼ばれています。

近年は“南蛮文化を伝える果実”として天草各所で栽培されるようになり、複数の農家が、路地やハウスでの栽培を行っています。

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